第32回サイエンスカフェ@ふくおか 活動報告

みんなと“無意識の力”をつなぐ第32回サイエンスカフェ@ふくおかを開催しました!

 

第32回ポスター

サイエンスフェ@ふくおか、第32回目のテーマは無意識の力に迫る!~知らぬ間に働くあなたの小人~です。今回は無意識の力に迫ります!!

 

今回も会場はBIZCOLIさんでした!

たくさんの方に来ていただきました。ありがとうございます!


今回の講師は福岡女学院大学分部利紘講師です!

講演では、クイズを織り交ぜながら内容をわかりやすく説明していただき、楽しみながら聞くことができました!

分部利紘講師(左)と聞き手の素粒子実験研究室 吉岡博士(右)

分部講師のプロフィール

熊本県出身。幼少期より、「目には見えない世界」に憧れを抱きながら過ごす。小学校までは、陸上からは見ることのできない、水生生物の世界に一方的な思いをはせ、大学以降は内省できない"心"に魅了される。大学院とポスドク(東京大学人文社会系研究科を修了、同大学医学系研究科で博士研究員)で大海の広さに打ちのめされるが、毎日8時間の睡眠を取り、小人の助けを借りて、かろうじて生き延びる。2015年度より、悲願だった九州にて就職。先生・先輩・同僚・後輩の全てに恵まれ、支えられ、成長させてもらってきた、博士(心理学)。

今回のテーマは「無意識」ですが、皆さんは無意識のうちに何かに支配されていると思ったことはありますか?そんなこと無いだろう〜と思った方もいるかもしれませんが、、、実は人間は無意識のうちに行動や考えが左右されているのです!


その代表的な例が、サブリミナル効果です。サブリミナル効果とは、「見えた」という意識が生じないほどの弱い刺激で、人の行動や考えが変わる現象のことです。映画館で人が認識できない速さで「コーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」というスライドを繰り返し見せたら、買う人が増えた!という有名な話がありますが、これは実は嘘です!じゃあサブリミナル効果が嘘かというとそうではなくて、近年行われた実験によって一部支持する成果が得られたことにより、研究が進められています。実は、自分の気づかないところで、頭の中の小人さんが自分の考えに影響を与えているのです!!


そう言われるとなんだか怖い気もしますが、人間は自分から無意識の時間を作っています!それは・・・皆さんが毎日取っている睡眠です。睡眠を取る頭の中のいろんな機能が向上します。

その効果としては、例えば、ひらめきやすくなったり、記憶力があがったり、不快な記憶をを緩和してくれたり等があります。

なぜこのような効果が現れるのかというと、それは睡眠中に海馬で経験が再現されるからなのです!

さらに、私たちは睡眠中に夢を見ることで、自分の考えや記憶、情報が整理されているのです。例えば、皆さんはどこかで、単語を覚えるときは寝る前がいい!という話を聞いたことがあるかもしれません。その理由は、寝る前にある単語を覚えると、睡眠中に脳内で記憶の再活性化が起こることでその単語を忘れにくくなるのからなのです。

人間が寝ているときに脳が寝ているのかというとそうではなく、無意識のうちに頭の中を整理し、頭の中のいろんな機能を向上させているのです。無意識の時間を作ることは、人間にとって必要不可欠であることがわかりました!


~無意識の力を語らう~


後半の質問タイムでは、主に睡眠と記憶についての質問が多く飛び交っていました!今日は無意識についてのお話でしたが、そもそも無意識と意識の差は何ですか?という質問がありました。実は意識と無意識の差は、正確にはわかっていないそうです。何が意識で何が無意識かを厳密に考えると難しいですね。


報告が遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした。次回のカフェもご期待ください!


(大倉)